動画配信の「ニコニコ動画」などグループの複数のウェブサービスが、サイバー攻撃を受けて停止していることについて、出版大手のKADOKAWAは、出版や決済システムなど、グループ全体の事業にも影響が出ていることを明らかにし、全面的な復旧までには少なくとも1か月以上かかる見込みだと発表しました。
出版大手のKADOKAWAによりますと、今月8日の午前3時半ごろ、グループ会社の複数のサーバーに障害が発生し、分析したところ、動画投稿や生配信などを行うニコニコサービスを標的として、データセンターのサーバーが、身代金要求型のコンピューターウイルス=ランサムウエアなどの大規模なサイバー攻撃を受けたことが確認されたということです。
被害の拡大を防ぐため、データセンター内のサーバーをシャットダウンしたため、グループ内のほかのサービス、公式サイトやオンラインショップ、それに出版事業の紙の書籍の受注システムや決済システムなどにも影響が出ているということです。
情報漏えいについては、調査中だとしています。
KADOKAWAは6月末のシステム復旧を目指すとしていますが、「ニコニコ動画」などのニコニコサービスについてはシステムを再構築する必要があるとして、復旧には少なくとも1か月以上かかる見込みだということです。
KADOKAWAの夏野剛社長は、14日公開した動画の中で、「読者やユーザー、作家・クリエイターをはじめ、関係するすべての皆様に、多大なるご不便とご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。現在、システムの復旧・正常化に向けて、全社を挙げて解決策の検討と対応を迅速に進めております」と話しました。
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