勉強の為に引用しました。
http://logmi.jp/78286
HIVウイルスは治療が困難で完治は不可能だと言われており、HIV陽性者はエイズが発症しないよう、一生投薬し続ける必要があります。長い間HIVは不治の病と言われ続けていましたが、近年では急速な治療法の発展により、驚いたことにある男性のHIV治療が成功。7千万人のうちの1人という数字はかなり悲惨な確率に見えますが、0ではないという事実は人類にとって計り知れないほどの朗報です。HIV根絶に向けて、研究者は日夜努力を続けています。(TED-Ed2015 より)
- スピーカー
- 分子生物学者 Janet Iwasa(ジャネット・イワサ) 氏
HIVの治療に成功した人が現れた
HIV陽性者は一生投薬し続けなければならない
ここで安心していただきたいのですが、薬でHIVウイルスはコントロールでき、エイズの状態に至らないためにT細胞の減少を防ぐことは可能だということです。
抗レトロウイルス治療によって、ほとんどのHIV陽性者は長く健康的な生活を送れます。他人に感染することもほとんどありません。
しかしながら、大きなネックが2つあります。1つ目は、HIV陽性者は一生投薬し続けなければならないことです。そうしなければウイルスがまた復活してしまうのです。最も多く処方されている薬は、汚染されたゲノムが複製されるのを防ぎ、核となるDNAに取り込まれてしまうのを防ぎます。また別の薬は、ウイルスの発展を妨害し、新たな細胞への攻撃を防ぐというものです。しかしHIVは薬の効果が及ばない部分に隠れている場合があります。それは健康的なT細胞のDNAの中です。ほとんどのT細胞は、HIVか感染した直後に死滅します。しかしごく稀に、HIVウイルスの構成活動が休止している場合があります。それは何年にも及ぶ場合もあります。
なので、感染者の体内からHIVウイルスを全て排出したとしても、隠れていたT細胞が起動して、またウイルスを拡散させてしまうのです。2つめのネック。それは、世界の全ての人達に治療のチャンスがあるわけではないということです。HIV感染者の70%はサブサハラアフリカに集中しているのですが、2012年の時点では、感染者の3分の1しか抗ウイルス治療が行き届いていません。この問題の解決は一筋縄ではいきません。
政治的、経済的、文化的なバリアが、有効な防止策と治療を妨げています。アメリカ国内ですら、毎年1万人がHIVによって命を落としています。
しかしながら、希望はおおいにあります。研究者達は、いままでにないほど完全治療に近づいています。ある研究では、HIVの遺伝情報を含む全ての細胞に働きかけるという試みがあり、汚染された細胞を破壊するだけでなく、現存する薬が効くレベルにまでHIVウイルスを誘導するというものです。
また、細胞とゲノムからHIVのDNAを切り取るための遺伝ツールを用いるという方法も試みています。7千万人の中の1人という数字が悲惨な確率に見える一方で、0ではないという事実というのは計り知れないほどの朗報なのです。完治可能という事実には変わりはないのです。HIVを克服するためにはどうすればいいのかというヒントがそこにはあるのです。
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