じゅうにしゅるいのしゅようこうげんぺぷちどによる てーらーめいどのがんわくちんり ... >> |
- ホルモン不応性再燃前立腺がん(ドセタキセルの投与が困難な者であって、HLA-A24が陽性であるものに係るものに限る。)
- がんペプチドワクチン療法とは、免疫機能を活用した治療法です。がん抗原の断片であるペプチドを投与すると、体内でリンパ球の一種、細胞傷害性T細胞(CTL)が活性化され、投与されたペプチドと同じ抗原をもつがん細胞だけを攻撃し、患者さんの正常細胞に害を与えません。
前立腺がんの標準的な治療は、手術、放射線療法、ホルモン療法があります。このうち、ホルモン療法の効果が十分得られないホルモン不応性再燃前立腺がんの患者さんにはドセタキセル(抗がん薬)が用いられます。
しかし、前立腺がんの患者さんには比較的高齢者が多く、抗がん薬治療(化学療法)が難しい場合もあります。そこで、ホルモン療法も抗がん薬による化学療法も適していない場合に、がんペプチドワクチン療法が行われます。
この先進医療技術では、まず、血液検査でヒト白血球抗原(HLA)のタイプがHLA-A24陽性であることを確認し、12種類のがんペプチドの中から血液中の抗体量の多い、つまり免疫反応性が高いと推測されるがんペプチドを最大4種類まで選択します。
このようにして個別選択(テーラーメイド)したがんペプチドワクチンを、それぞれ週に1回の頻度で皮下注射し、計8回投与で第1治療期間を終了とします。第2治療期間以降は2週間に1回の頻度とし、1治療期間の投与回数は同様に計8回とします。
この療法により、前立腺がんでは24%の患者さんでPSA値(前立腺がんの腫瘍マーカー)が50%以上も低下したという臨床試験の結果もあり、生命予後の延長およびQOL(生活の質)の向上が期待されます。
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