2016年4月11日月曜日

中年までの軽症高血圧患者では、コーヒー摂取量が増えるほど、重篤な心血管系疾患の発症リスクも増加


イタリア45歳以下1,204人で検討


中年までの軽症高血圧患者では、コーヒー摂取量が増えるほど、重篤な心血管系疾患の発症リスクも増加の写真
写真はイメージです。本文の内容とは関係ありません。 

コーヒーが心筋梗塞脳卒中に与える影響に関して、リスクが増えるという報告も増えないという報告もあります。今回は軽症高血圧患者を対象にして、コーヒーと脳卒中心筋梗塞など入院を要する重篤な心血管系疾患の関係が検討されました。 

◆若年高血圧の1,204例を12.6年間観察

解析の対象となったのは、18歳から45歳で血圧が140~159/90~99mmHgの1,204人です。調査時点で糖尿病があった人は除かれています。この人達を1日コーヒー摂取量にしたがい「多飲」(4杯以上)、「通常量」(1~3杯)、「無飲」の3群に分け、12年間程度観察しました。
その期間に発生した心筋梗塞脳卒中など、重篤な心血管系疾患の件数を数え、発生率を比較しました。
 

◆コーヒー摂取量が増えると心血管系疾患も増える

その結果、コーヒー摂取量の増加に伴い、心筋梗塞脳卒中などを合計した発生率が増えていました。
これらの病気の発生率は「無飲」群の2.2%に対し、「通常量」群では7.0%、「多飲」群では14.0%でした。また摂取量増加に伴い増加するという傾向も認められました。
重篤な心血管系疾患発症のリスクを比較すると、「無飲」群に比べ「通常量」群で2.8倍、「多飲」群で4.5倍となっていました。この数字は、重篤な心血管系疾患発症に関係する、コーヒー以外の因子要因の影響を極力排除して算出されたものです。
研究者らはこの結果から、「高血圧のある若年から中年の患者はコーヒーを控えるべきだ」と結論しています。

◆参照文献

Coffee consumption and risk of cardiovascular events in hypertensive patients. Results from the HARVEST.
Int J Cardiol. 2016 Jun.

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