2016年10月13日 (木)
国内再生医療ベンチャーのヘリオスは、米アサーシスから導入した急性脳梗塞適応の体性幹細胞医薬品「マルチステム」の国内第II/III相試験を開始し、2019年秋の承認を目指す。まずはマルチステムを実用化し、非臨床試験実施中の加齢黄斑変性(AMD)を対象にヒトiPS細胞由来の網膜色素上皮細胞(RPE細胞)の開発を加速させる戦略だ。企業の成長としては、ホップ、ステップ、ジャンプでいえば2段階目のステップを踏み出す時期。鍵本忠尚社長は、本紙のインタビューに応じ、「マルチステムの上市が製薬企業になるための分水嶺になる」と述べ、自社販売にも意欲を見せる。
眼科領域に特化した再生医療技術に強い同社が、長期目標に掲げるのはiPS細胞由来の分化細胞を用いた治療を実用化し、世界へと展開していくこと。理化学研究所や大日本住友製薬と手を組み、AMD対象にiPS細胞由来のRPEが非臨床試験段階にある。しかし実用化という目標に到達するまでには多大な時間とコストがかかり、ベンチャーとしては険しい山を登るための下支えする基盤が必要だ。
* 全文閲覧には、薬事日報 電子版への申込みが必要です。
0 コメント:
コメントを投稿