食品の研究開発を手掛ける「日本海藻食品研究所」(金沢市本江町、TEL 076-292-1782)は10月3日、ベーコンやサラミに似た食材を作ることができるおからのブロックを開発した。 本来なら廃棄されてしまうおからを使った斬新な食材を次々と送り出している同研究所。今年に入って大きなブロックタイプのおからを使った研究を続け、夏のイベントでこのブロックをちぎって揚げたところ「鶏の唐揚げみたい」と子どもたちに好評だったという。
そこで小さなおからのブロックを作り、スライスするなど形を整えて乾燥させたり燻(いぶ)したりすることで、ベーコンやサラミに似た食材を作ることに成功した。硬さや食感を再現するために、水分量の調整に苦心したという。
おからのブロックを薄切りにして天日干ししたりフランパンで焼いたりすることでベーコン、筒状にして燻すことでサラミ、ちぎって粉を付けて揚げることで鶏の唐揚げのようになる。これまでは作る物に合わせてそれぞれ型を取るなどしてきたが、今回はブロックをベースにさまざまな物を作れるのが特徴。
同研究所会長の白石良藏さんは「一つのブロックからアイデアが広がって、開発していても楽しかった。硬さや味、色などを変えることで、さらに可能性が広がると思う」と自信を見せる。今後は、食品メーカーなどへ技術提供・指導を行い、商品化をサポートしていく。
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