リソースを最大限に活かすことがDX推進の実践的かつ現実解

 コロナ後を見据え、「当社もDXに取り組まなければならない」との認識を持つ中堅・中小企業の経営者は多いだろう。大事なのは、リソース(ヒト、モノ、カネ)不足といったマイナスの観点ではなく、プラス志向でいかにリソースを最大限に活かすか。できるところからDXを進め、収益力や競争力を向上し、経営基盤を強化しながらDXを加速していくアプローチが求められている。

 DXを推進し成果を得ながら前へ進むためには、内製化も必要となる。段階的導入と社員のIT人材化の両輪で中堅・中小企業のDX推進を支援する「Quick Start Service (以下、QSS)」は、実践的かつ現実的な選択肢となるだろう。QSSは、中小企業のDX推進に必要な機能やサービスを絞り込むことで、投資を抑制しながらフェーズ1で土台をつくる。

フェーズ1:
・ERPにおけるコアとなる営業、販売、購買、在庫、会計の各機能を導入(最短3か月)、CRMを導入(最短1.5か月)
・ローコードで開発できるビジネスアプリケーション作成ツール
Microsoft Power Platform の活用、具体的な業務シナリオに基づいたハッカソンの実施により社員のIT人材化を図る
フェーズ1以降に必要な機能を段階的に導入し、競争力を高めていくことが可能だ。

 QSSにおけるDX基盤のプラットフォームには、マイクロソフトのオールインワン・クラウドビジネスアプリケーション Microsoft Dynamics 365(以下、Dynamics 365)を採用。また、QSSを開発し、提供するパシフィックビジネスコンサルティング(以下、PBC)は Dynamics 365 の導入実績に加え、中堅・中小企業におけるDX支援の豊富な知見を有している。

 業務の非効率化を招くデータのサイロ化を解消し、1年間でDX挑戦の土台を築く戦略とは? 日本では数少ない Microsoft Regional Director(RD、マイクロソフトの外部アドバイザー)/ MVP (Most Valuable Professional)であるPBCの取締役/事業戦略部 吉島良平氏。毎回好評の同氏のQSSに関するセミナーから、中堅・中小企業こそが取り組むべきDXの課題と解決策をレポートする。