2025年2月23日日曜日

細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チームが発表【最新研究】 Bioengineers Reveal Key to Reversing Cellular Aging 2025年2月23日(日)09時55分 イアン・ランドル(科学担当)

https://www.newsweekjapan.jp/stories/lifestyle/2025/02/538659_1.php 

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細胞の「若さ」と「老化」を切り替えるタンパク質が、細胞の老化を逆転させるカギを握るかもしれない...。

大阪大学の研究チームは、異なる年齢の細胞におけるタンパク質「AP2A1(アダプタータンパク質2アルファ1サブユニット)」の発現を調査。その結果、驚くべき知見が得られたという。「老化した細胞でAP2A1を抑制すると、老化が逆転し、細胞の若返りが促進されました。一方で、若い細胞でAP2A1を過剰発現させると、老化が進行します」と説明する。

年齢を重ねるにつれ、活動性の低下した細胞がさまざまな臓器に蓄積していく。こうした「老化細胞」は若い細胞よりも明らかに大きく、相互作用を助ける細胞の構造部分である「ストレスファイバー(Stress fiber)」の構成も異なっている。

「なぜ老化細胞がこれほどの大きさを維持できるのか、いまだに完全には理解できていません」と述べるのは、本研究の別の執筆者であるピラワン・チャンタチョティクル(Pirawan Chantachotikul)氏だ。

研究チームが着目したのは、老化細胞のストレスファイバーが多く産出することで知られるAP2A1タンパク質だ。

研究では、線維芽細胞(組織の構造を維持する細胞)や上皮細胞(皮膚や臓器の内外を覆う細胞)を培養し、老化細胞でのAP2A1産生を抑制するとともに、若い細胞での発現を増加させ、その影響を分析した。


さらに、AP2A1は「インテグリンβ1」という別のタンパク質と密接に関連していることも判明。このタンパク質は細胞が周囲のコラーゲンに接着する助ける働きを持つ。これら2つのタンパク質が細胞内のストレスファイバーに沿って移動すると研究チームは説明している。

さらにインテグリンβ1は線維芽細胞で細胞基質(cell-substrate:CS)の接着を強化し、老化細胞に見られる肥大したストレスファイバーの形成に関与している可能性があるという。

このAP2A1と老化細胞の関係から、このタンパク質が「細胞老化マーカー」として活用できる可能性があるほか、本研究での発見が将来的に加齢関連疾患の新たな治療法となる可能性も期待されるという。

【参考文献】
Chantachotikul, P., Liu, S., Furukawa, K., & Deguchi, S. (2025). AP2A1 modulates cell states between senescence and rejuvenationCellular Signalling, 127.


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