440人を分析
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ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)は胃に感染し、胃炎や胃がんを引き起こすと言われています。今回の研究では、ピロリ菌に対する新たな除菌方法の有効性を検証しました。
◆ピロリ菌を除去する新たな治療法の効果は?
ヘリコバクター・ピロリ感染の治療では、ピロリ菌を退治するために、薬を使った除菌を行います。複数の薬を使いますが、今回の研究では、3つの薬を同時に使った標準的な方法と、4つの薬を2段階で使った場合(リバースハイブリッド治療)で効果が異なるか、440人を対象に検証しました。
3つの薬群では、パントプラゾール、アモキシシリンとクラリスロマイシンを12日間使いました。ハイブリッド治療群では、パントプラゾールとアモキシシリンを12日間使った後、クラリスロマイシンとメトロニダゾールを7日間使いました。
◆リバースハイブリッド治療でよりピロリ菌を殺す
以下の結果が得られました。
リバースハイブリッド群では、ITT分析(93.6% vs 86.8%、p=0.016)またはパープロトコル分析(95.7% vs 88.3%、p=0.005)で、通常の3つの薬治療よりもピロリ菌の除菌率がより高かった。
リバースハイブリッド治療を行うと、より高い成功率でピロリ菌を除去できるという結果でした。
ヘリコバクター・ピロリ感染は、胃炎、胃潰瘍、胃がんといった病気を引き起こすと言われています。もし胃の検査でピロリ菌が見つかった場合には、このような研究結果を参考に医師に相談すると良いかもしれません。
◆参照文献
A Randomized Controlled Study Comparing Reverse Hybrid Therapy and Standard Triple Therapy for Helicobacter pylori Infection.
Medicine (Baltimore). 2015 Dec
[PMID: 26632893 ]
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ヘリコバクター・ピロリ感染Written by Shuhei Fujimoto ≫執筆者一覧
*この記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。
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