2017年4月16日日曜日

熊本で福島のコピペ談話 不作為安倍首相の空っぽ復興計画

熊本で福島のコピペ談話 不作為安倍首相の空っぽ復興計画

日刊ゲンダイDIGITAL
空っぽの力説(C)共同通信社
 2度の震度7に見舞われ、225人の死者と約3000人の負傷者を出した熊本地震から1年。14日、安倍首相は現地を訪問し、式典で「住まい、なりわいの復旧に向け、できることは全てやる」と威張っていたが、どこかで聞いたフレーズだと思ったら、8日に福島・南相馬市などの視察後の発言と同じだ。安倍首相は、長崎、広島の戦没者追悼式でも使い回しの「コピペ談話」を発表して問題視されているが、要するに本気で震災被害に取り組もうなんて気はサラサラないのだ。 

検査院指摘で復興予算「9兆円未使用」発覚 3兆円は塩漬け 

 大体、熊本震災に対して安倍政権はこの1年間、ほぼ何もやっていない。1月の国会冒頭の施政方針演説でも、熊本地震がらみでは熊本城と空港に言及しただけで、いまだに4万7000人が仮設住宅での不自由な生活を強いられているのだ。 

■熊本城の天守閣修復でお茶濁し 

 地元の岩中伸司県議=新社会党=はこう憤る。 

「県民がまず求めているのは住宅の確保であり、次に生活再建支援制度の支給額の引き上げや、自治体の負担を軽減する特措法の制定です。しかし、この1年、国は全く聞く耳を持ちませんでした。“復興のシンボル”と称される熊本城の天守閣を修復して、お茶を濁そうとしているのです」 

 実際、国は地元の自治体に復興を押し付けていると言っていい。町内の98%の家が被害を受けた益城町の担当者がこう言う。 

「町の一般会計の予算規模が約100億円なのに対し、復興費用総額は約282億円。実に3倍の負担になります。何らかの形で国の財政支援がなければ町の財政はたちまち破綻してしまいます」(企画財政課) 

 安倍首相は福島でも「被災地の心に寄り添う現場主義」とか「国が前面に立って、国の責任において、福島の再生に取り組んでまいります」などと復興支援に積極的に取り組むような発言をしているが、事故から6年経った今も、およそ12万人が避難生活を余儀なくされている。この男のアタマには国民の生命、財産を守ることは二の次。とにかく憲法を改正して戦争をしたいということだけだ。 

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