2017年4月20日木曜日

「パニック」の台湾人夫婦に救いの手

沖縄旅行中に早産、医療なんと600万円 

鄭さん(左から2人目)に支援金を手渡す琉球華僑総会の張本光輝会長(同3人目)と台北駐日経済文化代表処那覇分処の蘇啓誠処長(右)=19日、那覇市・琉球華僑総会
 琉球華僑総会(張本光輝会長)は19日、台湾から観光で沖縄訪問中に、妊娠7カ月の早産で884グラムの男児を出産した李(り)さん(20)に、医療費支援で100万円を贈った。日本の保険制度が適用されず医療費はすべて自己負担。男児が集中治療室に入っていることもあり、医療費負担は現時点で600万円近いという。那覇市内の同総会事務所で支援金を受け取った夫の鄭(てい)さん(23)は「ご厚意に本当に感謝している」と深々と頭を下げた。
 鄭さん・李さん夫婦は、新婚旅行のため3月29日に来日。3泊4日の日程で4月1日には台湾へ戻る予定だった。しかし李さんが30日未明に破水し、急きょタクシーで病院へ向かった。ツアー添乗員も通訳として同行し、未熟児出産に対応可能な沖縄県立南部医療センター・こども医療センターへ移送。李さんは帝王切開手術で男の子を出産した。
 鄭さんは「6月後半が出産予定日だったので、破水した時はパニックになった」と振り返った。
 手術は成功したが、予期せぬ「外国」での出産で、夫婦には大きな金銭的負担がのしかかった。男児は安定するまでの入院が必要で、今後負担額はさらに増える見込みだ。
 張本会長は「子どもが一日も早く、健康な状態で台湾に帰れるよう願っている。沖縄県民の温かい心を台湾の夫婦に届けてほしい」と支援を呼びかけた。寄付は5月15日まで受け付ける。
 振込先は「琉球銀行安謝支店普通預金633614 リュウキュウカキョウソウカイ(琉球華僑総会)」、問い合わせは、同総会電話098(862)9153。

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