勉強の為に引用しました。
http://rittor-music.jp/sound/feature/2016/11/61625
KORG DS-DAC-10R
DSD対応オーディオ・インターフェースKORG DS-DAC-10Rを使う理由 by サウンド&レコーディング・マガジン編集部 2016年11月28日
DSDでのライブ録音やPro Toolsミックスのチェックに重宝する
KORGは2006年にMR-1、続けてMR-1000を発売したのを皮切りに、MR-2000SさらにはMR-1の後継機であるMR-2と、プロの使用に耐え得るDSDレコーダーを作り続けている。その一方で2012年にはパソコンとUSB接続してDSD再生が行えるDAコンバーターDS-DAC-10をリリース。その後も後継モデルを次々と市場に投入し多くのオーディオ・マニアから喝采を浴びている。DS-DACー10Rはその2つのラインを1つに統合したような製品で、基本はパソコン用DAコンバーターなのだが、末尾に“R”とあるように録音が可能。つまりはDSD録音ができるオーディオ・インターフェースとして使えるのだ。その魅力についてプロに語っていただく本連載、2回目はチェリスト/作曲家の溝口肇にご登場いただこう。自宅録音歴30年超(!)で、さまざまな機材に精通している彼ならではのDSD観を伺ってみた。
DSDだとチェロの音がすごく滑らかに録れる
溝口がDSDに興味を持ったのは2012年にリリースした『the origin of HAJIME MIZOGUCHI』というベスト盤の制作時。SACDハイブリッドだったこの盤に、代表曲である「世界の車窓から」をチェロとハープの演奏で新録する際にDSDで録ったのだそうだ。
「乃木坂のソニー・ミュージックスタジオで録音したのですが、デジタルなのに初めていいなと思える音だったんです。チェロって擦弦楽器ですから角が立つような音になるのは当たり前で、だからスタジオで録音するときはなるべくギスギスしないように演奏するんです。それでも従来のデジタル録音だと“こんな音は出してない”っていうくらい音の立ち上がりの粒立ちが変になってしまう。それがDSDだとすごく滑らかに録れたので驚いたんです」
宅録好きが高じてオーディオ好きとなり、さまざまなケーブルを試すなど音質向上のための努力をしてきた溝口だが、録音フォーマットの違いの方が変化が大きいことを実感。すぐにエンジニアのオノセイゲン氏のもとへ相談に行き、氏の薦めに従いMR-2000Sを購入。また、サウンドトラック仕事の際には、赤川新一氏とともにミックス・ダウン用のマスター・レコーダーにMR-1000を導入し電池駆動で使用。さらには自身のレーベルからリリースしたチェロ・クインテット作品『Cello Bouquet』では鈴木智雄氏がMR-2000Sで録音したテイクを、KORGが試作したDSDワークステーションClarityで溝口本人が編集するほど入れ込むようになった。
「2015年にリリースした『bloom』というピアノ・アルバムは、初めての自分以外のアーティストをプロデュースした作品で11.2MHzのDSDも試してみました。確かに11.2MHzのDSDは解像度、奥行き感、音の艶など非常に満足できるものでしたが、現時点での自分の結論としては5.6MHzで十分かなと。明りょう度が上がってS/Nが良くなっていくと、今度はマイクプリやマイクのS/Nの悪さが気になってしまいます。そこはプロとしての力量発揮できる部分ではありますが、私が使っているオールドNEVEでさえノイズが少しうるさいと感じますし、所有している真空管マイクを使うのも難しくなりますので、現在はマイク探しを始めているところです」
DSDフォノEQでレコードをアーカイブ
そんな溝口がDS-DAC-10Rを導入したのは、アナログ・レコードのアーカイブのためであった。
「もともとレコードの音が好きだったのですが、この数年あらためて聴くようになって、その音をBGMとして気楽に聴くときのためにアーカイブしておきたいと思ったんです。PCMでアーカイブすると音が悪くなるので嫌で、でも、MR-2000Sを使ってDSDで録るとなると内蔵ハード・ディスクがすぐいっぱいになってしまうし、ファイル管理も面倒。それでDS-DAC-10Rを使い始めました。最初は長年使用しているオーディオ・セットのプリアンプのアウトをDS-DAC-10Rに入力して録音をしていたのですが、あるときレコード・プレーヤーを直接DS-DAC-10Rにつないだらすごく音が良くて衝撃を受けたんです。私は基本的にデジタルのフォノ・イコライザーは嫌いだったんですが、DS-DAC-10Rの付属ソフトAudioGate 4に搭載されたDSDフォノ・イコライザーの音があまりに良くて……それまでアーカイブ済みだったレコードも全部録り直したくらいです(笑)」
DS-DAC-10Rは制作用のスタジオとは別の部屋に置かれ、アナログ・レコードのリスニング用のみならず、さまざまな音源の確認用としても使われている。
「DSD録音したライブの音をチェックをするのにも使いますね。先日も白寿ホールで行ったチェロ・クインテットのコンサートをMR-2000Sで録ったのですが、その確認をDS-DAC-10Rで行いました。DSDで録ったものですが、それをこのままリリースして良いのか……EQを施したりリバーブかけた方がいいかを判断するのに使うんです。Pro Toolsでミックスしたものを確認するためにも使っていますね。今回、持ち出し用のAPPLE MacBook ProにもDS-DAC-10Rをつないでみました。そのマシンにはPro Tools 11を入れライブ録音用に使っているのですが、Pro Toolsのオーディオ・インターフェースとして一発で認識し、96kHzのセッションも問題無く動きました。私はそれこそ10年以上前からPro Toolsを96kHzで動かしていて、無意味と言われようがサントラも全部96kHzで作っていたんです。なぜならその方が音が良かったから。DS-DAC-10R入力は2chのみですが安定して録れますので、持ち出し用のオーディオ・インターフェースとして使うのもいいと思いましたね」
Presented by KORG
サウンド&レコーディング・マガジン2016年12月号より転載
サウンド&レコーディング・マガジン2016年12月号より転載
KORG
DS-DAC-10R
オープン・プライス(市場予想価格5万円前後)
※表示している価格はニュース掲載時点のものです。また税込/税抜についてはメーカーの表示したものに準じて記載しています。
※表示している価格はニュース掲載時点のものです。また税込/税抜についてはメーカーの表示したものに準じて記載しています。
【SPECIFICATIONS】
●チャンネル数:2 ●入出力端子:ライン・イン/フォノ(RCAピン)×2、ライン・アウト(RCAピン)×2、ヘッドフォン(標準)×1 ●入力フォーマット:2.8MHz、5.6MHz(以上1ビットDSD)、44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz、176.4kHz、192kHz(以上16ビット/24ビットPCM) ●周波数特性:10Hz~40kHz(±1dB) ●S/N:105dB(TYP.)20Hz~20kHz、IHF-A ●接続:USB2.0 ●オーディオ・ドライバー:ASIO2.1、WDM、Core Audio ●電源:USBバス・パワー(5V 500mA) ●外形寸法:155(W)×184(D)×49(H)mm(突起部含む) ●重量:1.1kg
●チャンネル数:2 ●入出力端子:ライン・イン/フォノ(RCAピン)×2、ライン・アウト(RCAピン)×2、ヘッドフォン(標準)×1 ●入力フォーマット:2.8MHz、5.6MHz(以上1ビットDSD)、44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz、176.4kHz、192kHz(以上16ビット/24ビットPCM) ●周波数特性:10Hz~40kHz(±1dB) ●S/N:105dB(TYP.)20Hz~20kHz、IHF-A ●接続:USB2.0 ●オーディオ・ドライバー:ASIO2.1、WDM、Core Audio ●電源:USBバス・パワー(5V 500mA) ●外形寸法:155(W)×184(D)×49(H)mm(突起部含む) ●重量:1.1kg
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